山陰沖の白いかを新鮮なまま一夜干しに仕上げた「白いか一夜干し」
イカの食感を生かすよう干し加減は極控えめに、干しあがり直後はまるで生のままかと思うほどの美しさです。
軽く炙って口に入れると烏賊の香ばしい香りと甘みが一気に広がります。
山陰浜田沖は烏賊釣りの漁火船の漁場として知られ、烏賊釣り船の漁火で明るく照らされた沖合いは、小さな漁村からみると陸地よりも明るいのではないか?と思う程。
連日夕方に出航した船が海面を明るく照らし続けます。翌朝、港に入港した船からは次々と新鮮なイカが積み降ろされ、仲買人によって競り落とされていきます。
イカはとにかく鮮度が大切。すぐに干物加工場に運ばれその日の昼頃には干しあがります。
白いか。他の地方では、真いか、スルメ烏賊等の呼び名で知られ、刺身やスルメ、烏賊ソーメン等の原料として幅広く利用されています。
この白いか、同じ種類でありながら産地によって特徴があり、烏賊の餌となるアジ等小魚の豊富な浜田沖の漁場で採れる「白いか」は、肉厚で、柔らかく白く透き通る身が特徴です。
この鮮度抜群の「白いか」を干し上げた白いか一夜干し。軽く炙って口に入れると、焼き烏賊の芳醇な香りが鼻を通り抜け、それと同時に優美で上品な甘みが口の中で一気に広がります。
また、程よく水分が抜け旨みが凝縮されている、この「白いか」を天ぷらにすると甘みが一層豊かになり、大変美味しく召し上がれます。